コンセプト

Eight Seasons

”Another community space”

高齢社会を迎え、空き家問題が社会問題として議論されています。わたしたち㈱共有価値創造研究所は、空き家問題が特に顕著である第一種住専地域での新しい空き家活用方法としてクリエイティブシェアスペース事業を実験致します。その事業形態を民公館と名付けました。

公が作る民の館ではなく、民が作る新しい公の館という意味です。

現在の公民館は老朽化が著しく、かつ地域住民の求めるニーズに応えられているでしょうか。武道家兼著述家である内田樹氏も『公共施設は制約が多い。開館時間も短いし、休みも多いし、複数の団体とバッティングして取れないことも多い。個人の道場であれば、私が「いいよ」と言えば、早朝から夜遅くまで、休日でも盆や正月でも、使おうと思えばいつでも使える。私物の方が公共物より公共性が高いということがあり得る。』(同著「武道論」p.19)と述べられて私財を投じて公共的な空間を作られています。私たちは、特に音楽、料理、ITC環境、そして特に飲食を伴う社交についても相当の制約があると感じており、ストレスを感じられている地域住民の方も多いのではないでしょうか。

Eight Seasons”(エイトシーズンズ)という名前は、建物を取り囲む花や果樹そして小さな畑が、四季の移ろいを見せる中に地域の人々の営みや社交が紡がれる、そのような自然と人とのグラデーションをイメージいたしました。元々は義母の八重子が愛した庭や畑でした。そして小さな建物はイタリア旅行でアルベロベッロ(世界遺産)を訪れた際観た、トゥルッリの建物をモデルにいたしました。

わたしたち民公館“Eight Seasons”(エイトシーズンズ)は、理念として「Convivial(コンビビアル)な場」を創りたいと思っています。「Conviviality」とはアフリカの人類学者フランシス・ニャムンジョが、アフリカの人々の対話の様子から導いた言葉です。『「Conviviality」は異なる人々や空間、場所を架け橋し互いに結びつける。また互いに思想を豊かにし合い、想像力を刺激し、あらゆる人々が善き生活を求め確かなものとするための革新的な方法をもたらす」』(フロンティアとしてのアフリカ-異種結節装置としてのコンビビアリティ-」p339)と記されています。また「Conviviality」は英語で「宴会気分、陽気さ、懇親的な」という意味があり、私たちの目指す”もうひとつのコミュニティスペース”に適した言葉と思いました。Eight Seasonsは、私たちの暮らしを豊かにしてくれる「健康」「学習」「文化」「社交」の場を提供したいと思います。

 ロゴデザイン

Eight Seasons という名前は、建物を取り囲む花や果樹そして小さな畑が、四季の移ろいを見せる中に地域の人々の営みや社交が紡がれる、そのような自然と人とのグラデーションをイメージいたしました。そしてロゴマークは、Eight(8)という数字をベースにしました。8を横にするとインフィニティ(無限大)という記号になります。この施設は利用者に応じて使い方が無限大に広がって欲しいと思います。そして地域の方々が少しホッとできるように、8分休符のマークを加えました。左側のブルーの色は、講演会、勉強会など学びの場をイメージし、右側のオレンジ色は、音楽、料理など社交的な温かさを表現しています。新しい公共の場として、another community spaceという文字を入れました。このロゴをデザインして頂いたのは、友人でもある愛媛県でご活躍中の安藤里実様です。 (商標登録第6540511号取得済)

建築デザインについて

「小さな家はありがたい。トイレにいても、玄関にいても、声が聞こえるのだ。」作家三浦綾子さんの言葉です。(「この土の器をも」p10)この小さな家の建築デザインは、藤原・室建築設計事務所様にお願いしました。ヨーロッパでも受賞経験がある若手建築家集団であり、小規模のこだわった建築にも定評があります。建物を上から見るとハート型になっています。内外装は、同設計事務所の女性設計士・木之本様です。1年以上も打ち合わせを繰り返し、トゥルッリのイメージやわたしたちの想いを実現して頂きました。施工企業は、神戸に本社があるBeams Construction様、造園・ランドスケープは一兵衛造園様です。素晴らしい技術と理念をもったプロ集団です。

空き家問題について

少子高齢社会を迎え、全国的に空き家が増加しています。空き家が増加すると以下の問題が生じる可能性が高いと言われています。

出典:平成30年度住宅・土地統計調査「平成 30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計結果の概要」2頁図2、総務省統計局、令和元年9月1日

① 景観の悪化

② 周辺の建物や通行人に危害があった場合の責任

③ 犯罪の温床になる

④ 住宅の価値が下がる

⑤ 有効活用されないことによる機会損失

⑥ 特定空き家に指定される可能性がある

Eight Seasonsのご提案

私たちは、大阪市から約30キロ離れた郊外の住居地域で暮らしています。昨年、町内会の班長など経験させて頂きましたが、担当エリアにはひとり暮らしの高齢者が半数以上を占めていました。また市街地への引っ越しやお亡くなりになられるなどの理由で、空き家も増加しています。全般的に空き家が増加しているのは主に私たちが暮らす住居専用地域かと思われます。郊外の一戸建てに今まで住まれていたご家族が、お子様の独立により、高齢のご夫婦二人住まいや独居されているケースです。そのような方々がご病気や介護を受けられるようになるとお住まいが空き家になる可能性が高くなります。売却を検討するにも空き家の解体費用、戸建て住宅需要の減少による地価の下落等、持ち主の思うような対価にならないことも多いようです。なにより住居専用地域の用途は居住環境を守るために、主に住居や公共的な建築物に制限されておりその他の活用が困難である点が挙げられます。

ある意味、空き家問題は虫歯のような存在かもしれません。知らないうちにどんどん進んでそのうちに地域全体が空洞化する悪循環に陥ります。深刻なのは、私たちの”心の空き家”問題です。隣人に対する無関心、地域に関する無関心がじわじわ広がっていると感じます。地域の方々が喜ばれる空き家・空き地活用法がないか、もっと柔軟に、地域の方々にも喜ばれ、地主も愛着ある土地を売却せずに活用できる新たな選択肢がないのでしょうか。

Eight Seasonsは、このような土地や空き家に、地域住民の方々への公共性をもちながら収益も見込める新たな活用法を見いだせないかと考えました。その実験が民公館”Eight Seasons”です。

私たちのソーシャルインパクトとしての目標は3つあります。一つ目は3年以内にEight Seasonsの拠点を堺市など大阪狭山市近隣に広げること。二つ目は”Creative Share Space” 民公館*というソーシャルビジネスの意義を全国に伝えること、そして最後は、全国で仲間を募り30年後には民公館ネットワーク10万拠点を実現したいと思います。それでもその時点で予想される全国の空き家件数のたった1%に過ぎませんが、各町内会に民公館が1つある、目標に向かって種まきをしていこうと考えています。皆様のお近くにも、ライフスタイルに合った使いやすい民公館ができれば楽しいと思いませんか?(「民公館*」は多くの皆様にご利用いただけるように商標登録をしておりません。)

 

 

Eight Seasonsのある大阪狭山市について

大阪狭山市は、日本最古のダム式ため池の狭山池を市域の中央に擁し、金剛山・葛城山を望む、水と緑の豊かなまちです。古代には、狭山池が築造され、行基の活動拠点となります。中世には、狭山荘が営まれ、重源が狭山池を改修し、池尻城・半田城の攻防戦で楠木正成らが活躍します。近世には、北条氏が狭山藩陣屋を構え、地域文化の拠点となります。明治22年に狭山村と三都村ができ、合併後の狭山村・狭山町を経て、昭和62年に市になりました。

<狭山池について>

狭山池は、今から1400年前につくられた、現存するわが国最古のダム式ため池です。『古事記』や『日本書紀』にもその名が登場し、奈良時代には行基、鎌倉時代には重源、江戸時代には片桐且元が指揮をとり、当時の最新技術を駆使して改修しました。狭山池は、水下や地域の多くの人びとの惜しみない努力によって、1400年もの間守り伝えられてきた、大切な文化遺産です。

 

<あまの街道について>

西高野街道と今熊地区で分岐し、天野山金剛寺へと向かう道は、天野街道と呼ばれています。
 天野街道は、河内国と和泉国とを分ける陶器山(とうきやま)丘陵の尾根を通る街道で、その昔、狭山の人たちが熊野もうでに向かう道としても利用されました。平安時代後期にはすでに整備され、その歴史は西高野街道よりも古いとも言われています。
 天野街道の周辺は、今も豊かな自然や農村の風情が残され、一部は「河内ふるさとのみち」として散策コースにも指定されています。特に今熊から大野西までの区間は、陶器山丘陵に残る自然を楽しめるよう整備が行われていて、散歩やジョギング、ハイキングなどに利用されています。
 あまの街道は、平成7年度に建設省(国土交通省)の「手づくり郷土賞」を受賞。平成9年度に「大阪の道99選」にも選定されました。